私の着物への思い

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呉服屋の孫です。

5歳の時に父の転勤で東京に移り住み、呉服屋から離れた暮らしがスタート。

両親ともに着物に興味がなく、私も着物には縁のない生活を送っていました。成人式も、大学の卒業式も、スーツで出席。

着物は着ているときつくて苦しい、動きにくいなどというイメージを持っていた私は、着物なんて人生で着ることないだろうなぁ・・・と思っていました。

そんな私が、今では着物が大好きで、できれば毎日でも着物で生活したいと考えるようになりました。

この記事では、その辺りの経緯などをお話ししていきます。

きっかけは思わぬところから。私が着物の世界に入ることになったのは・・・!

27歳の時、父がリストラされて故郷で再就職することになり、当時、乳がんで闘病中だった母と3人で、三重県の父の実家に引っ越しました。

父が呉服屋を継ぐ気がなかったことと、日本人の着物離れが重なり、呉服屋は廃業。地域の小中学生の制服や体操着などの取次店となっていた実家。母の闘病を見守りつつ、2年が過ぎて行きました。

そんな母も亡くなり、忙しくなり始めていた仕事で気を紛らわせていたある日、祖母が在庫の浴衣の反物を持って来ました。

「これ、よかったら着てくれへん?縫ったるわ。」

見ると、素敵な紫陽花の柄。値札を見てびっくり。14万円でした。

「さすがに悪いよ~。」と私。

「誰も着ないのがいちばんもったいないやんか。」と祖母。

かくして、人生で初めての浴衣が手元にやってくることになりました。

ちょうどその頃、付き合い始めた彼と花火を見に行く機会がありました。せっかくなので浴衣を着ようと思い、祖母に半幅帯の結び方を習って、猛練習。30分ぐらいかかるけれど、何とか着られるようになりました。

彼には言わずに浴衣を着て花火を見に行き、素敵な思い出ができました。

この時の彼と結婚して群馬県に移り住んだ私は、「浴衣が着られれば着物も着られるんじゃないかしら?」と思い、着付けを勉強することに決めました。

着物を着ると、何となくすがすがしい気持ちになります。自然と姿勢が良くなり、おしとやかになった気分。帯の周りが温かいので、意外に冷え症にいい感じです。

そして、着物で出かけると、全ての場所が特別な思い出の場所になります。旅先でも声をかけてもらえたり、サービスしてもらえたり(笑)。誰かに会う時に着物で行くと、相手が喜んでくれたり。

着物は日本古来の衣装であり、日本の文化そのものです。

今、着物の様々な伝統が、消えつつあります。職人さんが育たなかったり、高くて需要が減って倒産する企業が出てきたり・・・。

大島紬も結城紬も、友禅も、もしかしたら先細りで将来はなくなってしまうのではないかと心配です。

何とかして食い止めたい!

日本人としての誇り、着物を守りたい!

そのためには、私たちが普段から着物を着ていろんなところに出かけ、着物の魅力に気づいてくれる人を増やすことから始めるのがいいのではないでしょうか。

着物にあこがれがあるけど「高い」「難しそう」「決まりごとがめんどくさい」などのハードルを越えられずにいるあなた!

今すぐその思い違いに気づいて、一緒に着物を楽しみましょう!

今はリサイクル着物もあり、多くのきもの屋さんで洗える着物などを安く販売してくれて、かわいい小物もたくさんあって、実は着物初心者に優しい状況が出来上がりつつあります。

ぜひ、一緒に着物大国ニッポンをよみがえらせましょう!